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背骨の骨折である脊椎圧迫骨折(せきついあっぱくこっせつ)は、転倒や事故などの明らかな外傷がなくても起こりうる骨折です。

 

高齢者になって骨がもろくなると、少しの衝撃で脊椎圧迫骨折を発症することがあるため、しっかりと予防することが重要です。

 

今回は圧迫骨折になりやすい人と、自分でできる対処法についてご紹介します。この記事を読むことで、予防も含めて、自分でできる対処法を知ることができます。

圧迫骨折とは?

 

背骨を構成する骨(脊椎)は24個あります。背骨の骨は体重のほとんどを支えているため、常に大きな負担がかかっています。

 

圧迫骨折では、強い圧力がかかることで、背骨の骨(椎骨)が押しつぶされて発症します。このタイプの骨折は、通常は、第4、5腰椎が好発部位で、背中の中間から下の方に起こります。

どんな人に多い?受傷起点は?

圧迫骨折を受傷しやすい方は、

  1. 高齢者
  2. 女性
  3. 骨粗鬆症
  4. 普段運動をしない、喫煙・飲酒習慣がある
  5. 栄養不足(食が細い)

です。

 

元文ら(2009)によると脊椎圧迫骨折が発生する割合は、60代で10%前後、70代になると40%前後になるとされており、高齢になるほど発生しやすい骨折であるといえます。また、男性より女性の方が約2倍発生する割合が高く、女性は特に注意しなければなりません。

 

圧迫骨折は高齢者に多く、特に骨粗しょう症で骨がもろくなっている方によくみられます。

 

骨粗鬆症はホルモンバランスが崩れる閉経後の女性に特に多く、他にも年齢や運動・喫煙などの生活習慣に関わりがあります。骨粗しょう症によりもろくなった骨は非常に骨折しやすく、圧迫骨折のみならず、太ももの骨の骨折などもあいまって、寝たきりの原因となることもしばしばです。まれに、がんが脊椎に広がり、脊椎が弱くなっている方に圧迫骨折が起こることもあります(病的骨折)。

圧迫骨折は多くは後方へ転倒し、尻もちをついたときに生じます。 その他にお米や布団などの重いものを持ったりしたときや、なにかに少しつまづく、畑作業や草むしりなどの作業を長時間行っても生じることがあります。

 

骨が弱っていると、普段の日常生活の動作で骨折することもあります。圧迫骨折の原因になった動作自体を思い出せないこともあり、「いつのまにか骨折」といわれたりもします。

痛みの特徴は?

 

圧迫骨折による痛みは骨盤付近の腰部に感じることが多いです。 痛みには特徴があり、寝ている姿勢から起き上がろうとする瞬間に鋭い痛みが生じ、一旦立ち上がればあまり痛くなく、歩行もなんとか可能という場合が多いです。これは「体動時腰痛(たいどうじようつう)」といわれます。 また、骨折が治ったあとも、背骨が曲がったままになってしまうことがあり、そのゆがんだ姿勢が影響して腰痛を招くことがあります。

 

骨折の状態によっては、しびれや麻痺などの神経症状が見られる場合もあり、日常生活にも大きな支障をきたす危険性があります。

治療法は?

背骨が潰れてしまうことを圧迫骨折と呼びますが、あくまで骨折なので、通常の骨折と同様、治療法は「整復と固定」です。 多くの場合、コルセットを着用して骨がくっつく(安定する)のを待ちます。圧迫骨折治療のためのコルセットを数ヶ月間着用します。

 

痛みが落ち着いたらできるだけ早期にコルセットを取り、普段の生活を送ります。なんとなくコルセットを付けたまま長期間過ごす方もいますが、体幹の筋肉が弱ってしまい、弊害が生じる可能性が高いので、できるだけ早く外すのが理想です。

圧迫骨折を予防するためには?

圧迫骨折はほとんどの場合、骨粗鬆症によって骨がもろくなることが原因です。骨粗鬆症を予防・治療することが、ひいては圧迫骨折を予防することにつながります。 具体的には、適切な栄養(ビタミンD・カルシウム)の摂取や適度な運動、日光を浴びる、禁煙などの生活習慣の改善が特に重要です。

 

すでに骨がもろくなっている方は、投薬や注射によって骨粗鬆症を改善していくことと、転倒や重い物を持ち上げるなど、背骨への過度の負担を避けることが重要です。 特に女性は発症しやすいことから、定期的な骨密度検査を行っておくとよいとされています。以下に具体的な対処法をご紹介します。

栄養管理

骨粗鬆症を予防し、骨を丈夫にするために必要な栄養素をしっかり取る必要があります。カルシウムは骨密度を高め、量を増やすために必要ですが、ビタミンDも骨を丈夫にするためには重要な栄養素とされています。また、骨の量が増えても、骨の質が良くならなければ骨の強度は上がりません。骨の質を高めるためには、ビタミンB群や葉酸をしっかり摂取する必要があります。

運動

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン※1)によると、積極的に活動する人は骨粗鬆症による骨折が少ないとされています。また、思春期を含めて継続的に運動を行うことで、骨密度の低下を防ぎ、脊椎圧迫骨折の予防をすることが可能です。脊椎圧迫骨折の原因となる転倒を予防するためにも、運動は効果的ですので、ぜひ実践することをオススメします。

生活習慣

喫煙や飲酒といった生活習慣は骨粗鬆症のリスクを高め、脊椎圧迫骨折の発生につながります。また、カルシウムの吸収を助けるビタミンDは紫外線を浴びるごとで活性化されます。そのため、家に閉じこもりがちになり、外出頻度が少なくなると、ビタミンDが活性化されず、カルシウムの吸収が妨げられるため注意が必要です。

 

外出をすることは大事なのですが、すでに骨粗鬆症の診断を受けている場合は、背骨に衝撃を与えないような動作をする必要があります。転倒をしないように注意することはもちろん、長時間腰をかがめる姿勢をとらない、勢い良く座らないといったことに注意しましょう。

圧迫骨折後の対処法(リハビリ)は?

では、すでに圧迫骨折を発症してしまった方はどのようにすれば良いのでしょうか。

安静と固定

 圧迫骨折は、まずは上述のように、安静と固定が重要です。 医師に指定された期間は、コルセットを着用し、圧迫骨折してしまった骨がずれたり、さらに潰れてしまわないように体を固定しておくことが重要です。 特に、体をひねる動作で痛みが増悪することが多いので、体をひねらないような生活をすることが大切です。

具体的には、寝ている姿勢から起き上がる時に体をひねってしまうことが多いので、 寝た状態からゆっくりと寝返り、横を向き、そのまま起き上がるようにしましょう。また、上向きで寝ると骨折した背骨が離れる方向に力がかかりやすいので、横向きで寝たほうが痛みが出にくくなります。習慣的に横向きでは寝れない方もいるので、寝やすい姿勢を優先してください。

 

 しばらく安静にして痛みが落ち着き、医師の指示が出たらリハビリを開始していきます。リハビリはコルセットで固定していた間の体幹の筋肉の弱体化を元に戻し、背骨に過剰な負担が掛からないように体(体幹筋)を鍛えます。

体幹伸展筋群と腸腰筋を鍛える

 

具体的には、体幹伸展筋群と呼ばれる、 背中の筋肉( 広背筋、脊柱起立筋 など) を鍛えることと、 股関節を曲げる筋肉( 腸腰筋)を鍛えることがおすすめです。

 

背中の筋肉は、棒体操で鍛えることができます。股関節を曲げる筋肉は、太ももを高く上げる運動で鍛えることができます。棒体操は、座った姿勢で両手に横に棒を持ち、それを肩の上、下に動かす運動です。肩から上に棒を上げる時に体を伸ばす筋肉( 体幹伸展筋)が働きます。

 

股関節を曲げる運動は、座ってやっても、立ってやっても腸腰筋を働かせることができます。 立ってやる方が全身の筋肉を使うので、より効果的です。 転倒には十分注意してください。

まとめ

圧迫骨折を受傷しやすい方は、

  1. 高齢者
  2. 女性
  3. 骨粗鬆症
  4. 普段運動をしない、喫煙・飲酒習慣がある
  5. 栄養不足(食が細い)

です。

 

特に骨粗鬆症の予防が非常に重要になるので、栄養や運動、日光を浴びること、喫煙や飲酒習慣の制限など、総合的な生活習慣の改善が重要です。

 

また、圧迫骨折を受傷してしまったら、まずは安静にして コルセットなどで固定すること、体をひねる動作をできるだけしないことが重要になります。

 

 その後、痛みが鎮静化し、医師から指示が出たら、体幹筋(体の筋肉)、股関節を曲げる筋肉(腸腰筋)を鍛えていきます。

ぜひ参考にしてみてください。

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